中央はこの試合からDFの柱、蓑島が復帰。中央、さらに早稲田の選手も「今日の中央はこれまでと違った」と口をそろえた。


平成30年度関東大学リーグ戦 1部A順位決定リーグ

2018.11.18 東京都西東京市・ダイドードリンコアイスアリーナ

早稲田 2(1-0、0-0、1-1)1 中央

総当たりのリーグ戦2回りにプラスして、今季から導入された「順位決定リーグ」。2次リーグまでの上位4校が、さらに1試合ずつ対戦して優勝および最終順位を決めるというものだ。その初戦、首位の早稲田が3ピリ終盤にかろうじて決勝点を挙げ、中央を振り切った。

この日、早稲田のCマークは4年生のDFハリデー慈英。本来のキャプテン、FW鈴木ロイ(4年)が発熱によりベンチを外れたためだ。一方の中央にも、いつもと違う風景があった。8月に日本を離れ、フィンランドの3部リーグでプレーしていたDF蓑島圭悟(4年)がチームに復帰、1つ目にラインアップされた。

先制は早稲田。PPを得た開始4分、FW澤出仁(2年)が右コーナーからゴール前に運び、最後はFW青木孝史朗(3年)が正面でたたく。試合前の時点で早稲田の勝ち点37に対し、中央は26。その差をあらためて感じさせる、早い時間帯での得点だった。

それでも、中央はここから崩れない。蓑島の影響というより、チーム全体のユニットとしての展開、「つなぎ」が速かった。ハンドリングする時間をできるだけ短くして、前へ、前へとつなぐホッケー。シンプルながらパックと足がよく動いており、首位チームに流れを渡さなかった。

その後は両校ともネットを揺らせずに迎えた3ピリ。残り10分を切って試合が動いた。10分、中央がDゾーンから反転速攻、ゴール左からFW岩沢一希(3年)が押し込んで1-1に。ここまでロースコアながら、緊張感のある展開にスタンドが沸く。中央の逆転優勝の可能性はすでに消えているものの、「もしかしたら」の予感が漂う。

しかし、中央の岩沢に負けじとWの「19」も黙っていなかった。18分48秒、早稲田は青木が右からゴール正面へ流すと、FW杉本華唯(1年)が豪快なワンタイマー。苦しい試合でも最後は勝って終わるから首位にいるんだといわんばかりに、残り1分という局面で中央に引導を渡した。

仮に60分勝ちを逃すと、明治の戦績次第で優勝を逃す可能性もあった早稲田。その意味で、大きな収穫といえる勝ち点3だった。一方の中央にも収穫があった。「蓑島が帰ってきたのは火曜日(11月13日)。その日は4年生だけのミーティングをして、思っていたことを全部ぶつけました。翌日はチーム全体でミーティング。蓑島がフィンランドで学んできたシンプルなホッケーを、みんなでしていこうと話したんです。チームを離れていた蓑島に対するわだかまりみたいなものは、全然ありません。今日は雰囲気もよかったですし、久しぶりに楽しくホッケーができました」とFW佐藤優樹(4年)。チームは少なくともこのリーグ戦期間中は、佐藤が引き続きCマークを付ける。

好守を続けたGK金子将太朗(4年)は、「個人的には今シーズン1番目か2番目の出来。だからこそ結果を出したかったですね。でも、今日はプレーしていて楽しかったです。インカレに向かってチームは今、変わらないといけない。いい時期に蓑島が戻ってきてくれたし、チームに刺激を与えてくれたと思います」

試合をすれば、どちらかのチームが勝ち、もう一方は負ける。しかし、この試合は、勝ち負けを超えた清々しさを見る者に感じさせた。アイスホッケーっていいな。学生スポーツっていいな。見に来てよかったと思いながらアリーナを後にした人は、きっと少なくないだろう。

早稲田・内藤正樹監督

「(鈴木が欠場したが)、いないなら、いないなりのホッケーをするしかありません。今日は動きが重かった。(優勝に向けて)生みの苦しみを味わった。今の選手は大学に入ってからの優勝経験がないから、硬くなっているのかな。敵は自分の中にいるということでしょう。ただ、我慢はできていたかな。(3ピリに)同点にされても、揺るがなかったですから」

 

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