開始7分から11分間で4得点。大一番は明治が最初のピリオドであっさり勝負を決めてのけた。


平成30年度関東大学リーグ戦 1部A順位決定リーグ

2018.11.25 東京都西東京市・ダイドードリンコアイスアリーナ

早稲田 1(0-4、1-2、0-1)7 明治

2カ月半に及ぶリーグ戦において、主役になったのはラスト1日。しかし、最後の1日に頂点にいる者がすなわち勝者なのだといわんばかりの明治の優勝だった。

双方、いや早稲田のほうがいくぶんエネルギッシュな立ち上がり。しかし、それは明治ベンチにとって想定内だった。「とにかく耐えましょう、と。早稲田がスタートから来るのは予想していたし、そこをしのいで得点してくれたウチの選手はさすが」と井原朗監督。1・2次リーグでの2試合はいずれも敗戦。運動量とスタミナで勝る早稲田に付き合い、体力負けしたのが原因だった。春から積み重ねてきた陸トレの量の差は、リーグ戦終盤で詰めようと思っても詰め切れない。ならば、どうするか。明治が打ち出した策は、立ち上がりの早稲田の攻めをしのぎ、頃合いを見て一気に勝負を決めることだった。

1ピリ6分、早稲田がペナルティ。いよいよ明治のミッションが遂行される。PPらしいパス回しを経て7分、FW府中祐也が左からミドルシュート。これが「Mの衝撃」の始まりだった。11分には、キャプテンのFW髙橋瞬が左から走り込んで2点目を刻む。13分には、FW松本昂大が持ち前のハンドリングを生かして3点目。ここで早稲田はGKを交代、その直後に明治がペナルティを犯すも、流れは変わらない。18分には、またも髙橋が4点目のゴール。2ピリに入っても8分にDF相馬秀斗が5点目と、ここまですべて4年生のゴールで、この時点であっさり勝利を決めた。

明治がチェッキングシステムを変えたのは、2次リーグで早稲田に2-6(11月3日)で敗れたのがきっかけだった。「明治はテクニックはありますが、体力が足りない。だから無理してチェックに行ってスタミナを切らさないように、と。体力を伸ばすのは、もうリーグ戦期間中は間に合わない。だからもう、インカレに切り替えてやっていこうと思いました」と井原監督。2日前の順位決定リーグ・中央戦(11月23日)で、ケガで長らく試合に出場していなかったGK磯部裕次郎(3年)を起用したのも「インカレを見据えて」のこと。「磯部を早くチームの一員に戻したかった。それまで試合に出ていないゴーリーを、1試合も落とせない状況で使うなんて普通はありえませんよね。でも、仮にそれで優勝を逃すことがあっても、その先のインカレを考えて、磯部を迎え入れることに意味があると思ったんです」。その中央戦をGWSで落とし(3-4)、磯部は責任を感じて涙した。しかし、それはその後に続くストーリーだった。周りの選手たちが、劇的な結末に変えてしまった。

一方、敗れた早稲田は悔やんでも悔やみきれない順位決定リーグになった。初戦の中央戦は終了1分12秒前に決勝点を奪い(2-1)、2試合を残して圧倒的優位に立っていたが、続く東洋戦、そしてこの明治戦と、それまでの動きが影を潜め、早稲田らしさを感じさせないまま終幕を迎えた。追われる立場のままゴールテープを切る精神面のスキルが、長く優勝から遠ざかっているぶん、不足していたということか。明治とは逆に、ラスト1日以外は主役を張っていたという事実を、インカレに向けての自信、課題として生かしていきたい。

早稲田・内藤正樹監督

「今日に関しては不運なところもあったかな。2ピリ以降、ほぼイーブンにできたのは収穫。優勝経験なしのチームが最後の一騎打ち、慣れていないところはありました。リーグ戦全体を振り返ると、勝てないチームはないということは大きな自信になった。どこと当たっても自信を持って戦えるという部分は、春からの大きな進歩でしょう。インカレで明治と当たるとすれば、準々決勝になるのかな。次は、勝ちます。勝たないといけない」

歓喜に浸る4年生と磯部。2日前の対中央戦の敗北は、結果的に優勝への絶妙なスパイスになった。

ナショナル遠征組の徳田は、この日は1得点目をアシスト。2つ目で奪ったファーストゴールが、その後の1つ目の爆発を呼んだ。

ここまで早稲田を引っ張ってきた主将の鈴木ロイも体調が戻りきってない中で意地を見せたが、松本らハンドリングに長けた明治FW陣を止められなかった。

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