1部リーグBでは、現在41連敗中。それでいて見る者の胸を打つチーム、応援したくなる気にさせるチームがある。カレッジホッケーの草分け、1934年発足の東京五大学リーグ・オリジナルメンバー、立教だ。

A・B合わせて14校の1部校の中で、大学からホッケーを始めた選手が大半を占めるのは唯一、立教だけ。選手22人のうち高校までのホッケー経験者は8人、一般学生と同様の受験を経て入学した選手がほとんどで、主将のFW大宮健吾(4年)も東京都市大付高でスティックを握っていたものの、1浪ののちに入学している。春先、新入生を対象にした勧誘で部員を獲得しており、他の1部校とは選手補強の事情が異なっている。

今季も11月末までの9試合で9敗。10点ゲームで敗れるケースもあるが、神奈川には2試合とも接戦、専修を相手に途中まで互角の戦いを演じている。細谷弘一監督は、「練習量だけは積んでいるので3ピリまで走り続ける足は相手に負けていないつもりです。それがないとウチは勝てませんから」。リーグ戦期間は週2回、6~7月でも週3回は氷に乗っており、氷上でのスタミナはある。しかし、やはりここ一番での個人スキルの差、アイスホッケーに親しんできた時間の差で、ここまで白星をつかめていない。

にもかかわらず立教が応援したくなる空気をまとっているのは、「うまい」だけのチーム、「強い」だけのチームにはないものを備えているからだ。「卒業後にホッケーの世界に進む選手はいませんから、人間力の向上をモットーにやっています。特にチーム外の方との窓口になる主務には、失礼のない対応の仕方を口酸っぱく指導しています」(細谷監督)

試合を見ていても感動的だ。点差が離れていても、最後まで食らいつく。相手の猛攻をしのいでカウンターアタックで得点、そのゴールを決めたのは大学からホッケーを始めた選手というシーンも少なくない。かつて慶應も「大学デビュー」の選手が少なからず在籍して、彼らが頑張る姿にホッケー経験者が刺激を受け、一緒にうまくなっていく美風があったが、今もその伝統が残っている1部校は立教のみ。ライバル校の選手も学ぶべき点は多いはずだ。

今季も最終戦を待たずに2部優勝の昭和との入れ替え戦が確定しており、1部Bの公式戦は12月3日夜の1試合のみが残されている。ここで連敗脱出をといきたいところだが、相手はB優勝を決めている日大。1次リーグでは1-15で敗れている。入れ替え戦を前に、伝統のゼブラのユニフォームがどう戦うのか。秩父夜祭に行かない方はぜひ、東伏見へ。

得点源、ゲームメーカーとして活躍する主将の大宮。浪人生活を経て入学した努力家でもある。

カウンターアタックで得点するのがパターン。NHLの真似をしてゴールを決めた選手が1人でガッツポーズを決めているチームもあるが、立教は1つのゴールを全員で喜ぶ。

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