蓑島不在の時期を支えた佐藤優樹ら4年生。好感触を得て終えたリーグ戦に続き、インカレ前の練習も雰囲気がよく、良い精神状態で最後の大会を迎えられそうだ。


この秋の中央ほどドラマに富んだチームもなかった。開幕から4連勝スタートも、その後は連敗。自信を失い、劣勢を跳ね返せなくなったチームは2次リーグ終了を前に優勝の可能性を失ったが、DF蓑島圭悟(4年)がフィンランドから帰国するや、順位決定リーグではどのチームとも互角に渡り合った。濃密すぎたこの秋の戦いをインカレにどう結び付けていくのか。八戸了監督をたずねた。

——1つのチームがこれほどの浮き沈みや出来事を経験するケースは、品川の東京都大学リーグ時代を含めてもなかったと思います。監督の目からご覧になっていかがでしたか。

八戸 本当にチームの中でいろいろなことがありましたけれども、勝ち点がなかなか伸びず、チームを見直していった中で、最終的にはいい戦いをできるチームに戻れたという印象は持っています。

——順位決定リーグでの試合ぶりは、2次リーグまでとは明らかに違っていました。蓑島選手が戻ってきたというのももちろんありますが、チーム全体がスピーディーかつシンプルなプレーをするようになった。その結果、前線の選手の足が生きるようになり、得点機が多くなりました。

八戸 相手が寄ってくる前にポンと(パックを)離すようになりましたね。45度からつないでいくというよりは、チップでブルーラインを割って…という意識に変わった。

——1次リーグ最終戦、10月10日の明治戦(1-7)が象徴的で、やられたらやられっぱなしだったのが、順位決定リーグではスタンドから見ていても粘り強さが感じられました。

八戸 それまでも、みんな一生懸命やってはいたんです。ただ、一生懸命さのレベルが変わりました。練習においても、試合においても。あとは「チームのためになんとかしたい」という思いが全体的に高まったと思います。いろんなことを経た中で、「これじゃいけないんだ」ということがわかって、それを実践できてきたというところじゃないかなと。

——順位決定リーグは2勝1敗。敗れた早稲田戦にしても1点差(1-2)と、最終順位は4位ながら優勝した明治にも勝ちました。それを踏まえて、インカレに向けてのテーマは。

八戸 最終戦後に申し上げた通り、システムのブラッシュアップも必要ですが、時間が限られた中であれもこれもというのはできないので、しっかりと共通意識を持って1つの方向に向かってやってきたいと思っています。一番はフィジカルですね。1回戦からずっと試合が続いていくので、ターゲットとなるゲームに向けてコンディションを上げていきたい。システムは、凝った形にするつもりはありませんが、特にPPはリーグ後半は相手にプレッシャーに来られて簡単に渡してしまう場面があったので、対策を立てないといけないと思っています。PKは、基本的な形を浸透させることができなかったという反省があって、そこはいま一度、確認していきたいです。

——インカレはトーナメントなので何が起きるかわかりませんが、準決勝まで勝ち上がると、前回の八戸インカレで苦杯を喫した東洋と対戦する可能性があります。

八戸 東洋さんも、リーグ後半はウチと同じような感じでシンプルなホッケーをやって、ガンガン当たりに来ていましたよね。

——インカレ優勝からは、3年前の日光大会から遠ざかっています。当時1年生だった選手が今は4年生、3冠を知る最後の世代となります。王座奪回に向けてカギとなるものは。

八戸 「気持ち」ですね。順位決定リーグ以降、チームの状態がかなり良い方向に向いていると私自身も感じていますので、この気持ちをいかに維持していくか、維持できるかだと思っています。

普段は大学職員として活躍する八戸監督。苫小牧インカレでは、2016年春の関東大学選手権以来の優勝を狙う。

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