見かけも中身もまじめな好青年。文武両道を掲げながらもアイスホッケーのショップでアルバイトをするなど、ホッケーへの情熱もなかなかのものだ。


立教の新時代へ、ブルーズで学びたい。

昭和だ。雰囲気も、生き方も。昭和前半における大学アイスホッケーの名門・立教大学でFWのエースを担う竹高成嘉は、ちょっと昔かたぎで誠実な男だ。アイスホッケーが盛んな青森県八戸市の出身で、高校は茨城・水戸啓明へ。勉強と部活動を両立させる姿勢は、いつもアイスホッケー部員の模範だった。

大学は伝統校の立教を選んだ。「もともと中学校の英語教師になりたかったんですが、今は社会の先生を目指しています。水戸啓明高校に入る段階では、アイスホッケーは2年生で区切りをつけて、3年生になったら勉強に専念しようかなと。でも、3年生でキャプテンになったので、やはりホッケーを続けることにしました。もともとは国立大学を狙っていたんです」。頭もキレるが、プレーもキレがある。視野の広さを生かしたパス、相手をうまくかわしてのトリッキーな動き。ちょっと通好みのプレーが竹高の持ち味だ。

立教大学は現在、関東大学リーグ・1部リーグのBグループ。1部リーグは最上位の8校がA、セカンドクラスの6校がBに所属しており、立教はBで4年ほど勝っていない。「秋のリーグ戦ではずっと負け続けなので、モチベーションを保つのは簡単ではないですね。立教は1部の中では唯一、高校までのホッケー経験者と未経験者が融合するチーム。でも、格上相手でも氷の上では同等ですし、ネガティブにはとらえていません。確かにリーグ戦はなかなか勝てませんが、貴重な経験ができていると思います。来シーズンは3年生。上級生なので、大学から始めた選手にもアイスホッケーに打ち込める環境をつくっていければ」

昭和な竹高が昭和に苦しめられたのは12月。2部リーグ2位・昭和大学との入れ替え戦だ。第1ピリオドに立教大学は2点を先制。しかしそれ以降、昭和大学のGK伊藤悠吾の壁を破れない。逆に、第2ピリオドに2点を失って同点とされ、第3ピリオドでは常にパックをキープし、積極的にシュートを打つものの、ゴールを奪うことができなかった。「昭和大学は特にGKの伊藤さんがうまかったです。シュートは打てるけど、リバウンドコントロールがうまくて2発目を打たせてもらえなかった。相手スタンドの応援もすごくて、時間が経つにつれて焦りが出てきました」。第3ピリオドを終えて2-2、サッカーのPK戦にあたるGWS(ゲーム・ウイニング・ショット)に結末がゆだねられ、1部B残留を決めるシュートを決めたのが竹高だった。

「ブルーズでの活動を通じて日本のアイスホッケーをというのは、今の僕にはちょっとスケールが大きすぎます。まずは、立教のことを考えたい。今の立教はホッケー経験者が入部してくるので1部Bで戦えていますが、大学からホッケーを始めた選手のレベルでいうと、学習院とか、明治学院とか、他校のほうが上に感じる時があるんです。立教が戦っていくには、大学から始めた選手の力が絶対に必要。それには、ブルーズの選手がどういう姿勢でホッケーをしているのかを見たいですし、トップの選手と同じ経験をすることで、今の立教の課題もわかると思います。それを立教に持ち帰って、チームのレベルを引き上げられたら」。竹高の口から出る言葉の背景には、常に立教への愛情がある。古き良き時代の女はアキ、古き良き時代の男はマサヨシ、なのだ。

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