こんにちは。中央大学でもブルーズでも背番号28のDF、小川翔太です。神奈川県横浜市出身、高校時代は宮城・東北高校でプレーし、現在は中央大学総合政策学部の3年生です。アメリカ・シアトルへの語学留学も、早いもので1カ月近く経過しました。最初の2週間は時間が経つのが遅く、つらくなる時もありましたが、今はあっという間に毎日が過ぎていくのが寂しいです(笑)。

さて、5月27日はアメリカの「メモリアルデー」で、週末は3連休でした。メモリアルデーとは戦没将兵追悼記念日のことで、街中いたるところにアメリカ国旗が掲げられていました。アメリカは愛国心が強いイメージがありますが、こうやって祝日を設けて、かつて国のために戦った者を追悼したりする文化があるから自然と愛国心が生まれるのでしょうか。国旗がずらりと並べられている光景は、日本ではなかなか見られませんよね。

その3連休、まず土曜日は隣町のTacomaにバスで行ってきました。ホッケーショップを探しに行ったのですが、お目当のものは見つかりませんでした。ネット環境がない中で、知らない場所に1人で行くというスリルを味わうことができ、良い一日になりました。行き方を事前に調べてから出発し、バスの中からお目当のお店を見つけ下車し、到着できた時にはとてもうれしかったです。店員の方に商品のことや他のお店があるのかなど聞いたり、かなり充実した時間を過ごせました。2月にインドに行った時にも感じましたが、ネット環境から離れることで得られる「気づき」がとても多い気がします。

メモリアルデーの月曜はWestportというビーチにサーフィンをしに行ってきました。日帰りでしたが、「メモリアル」なことをしようとcollege studentの友達が誘ってくれました。なかなかいい波が立っていて何回も波乗りすることができ、満足です。メキシコ人とコロンビア人と日本人という、なんとも不思議な組み合わせですが、こうして他の国の人と遊びに行けるのは留学ならではの経験です。

このメモリアルデーの週末が、留学3週間目にして初めての遠出でした。それまで2度の週末は、多くの時間を部屋で過ごしたので、少しもったいない気もしますが、異国での生活は、普段感じたことのない疲労感に見舞われます。その時点での唯一の外出先はキャピタルモール。日本でいうイオンのような存在で、ここに行くとEFの生徒に誰かしら遭遇します。大型スポーツショップやシアトルのプロチームのグッズを販売するお店が多く入っており、ららぽーと横浜にベイスターズやマリノス、横浜FC、ビーコルセアーズなどのグッズを売るお店がいくつもあるイメージです。スポーツチームが地域に根付いていてとてもうらやましく、日本のスポーツ界もいつかこうなればいいなと思いました。

Evergreen collegeで生活していて、生徒が個性豊かでとても驚きました。髪を女性以上に伸ばしている男子学生が当たり前にいたり、緑や赤といった、日本ではなかなか見られない色に染めている人も普通にいます。男女の判別ができない人もいて、最初は戸惑いました。

日本ではあまり見られないAll Genderのトイレも設けられています。というより、校内のほとんどのトイレはAll Genderではないかと思います。体育館に行けばLGBTやBlack Lives  Matterのフラッグも掲げられています。ホスピタリティも行き届いていて、校内のどこへでも車いすで行くことができます。ドアも基本は手動で開閉しますが、車いすの人でも通過できるように自動で開けるためのボタンが設置されています。日本でもここ数年、LGBTという言葉をよく耳にするようになりましたが、その理想形を見ることができた気がしました。「合衆国」というだけあって、アメリカはすべての人が平等に、不自由なく暮らすことができる文化があります。

スケールの大きさにも驚きました。設備も大きければ人も大きい。生まれて初めて自分が小さく感じました。特にGeoducks(この大学の体育会の名前)の選手は本当に大きく、驚かされます。身長もさることながら女子もバリバリにウエイトトレーニングをしていて、日本の選手がなかなか勝てないわけだと納得しました。アメリカ人は身体能力に長けている上、ウエイトトレーニングを完璧にやれば鬼に金棒です。自分はおそらくここの女子選手にも叶わないだろうと思います。

メンタル面でも、学ぶべきことがとても多いです。こっちの人はミスを恐れないというか、恥ずかしがりません。ミスをあざ笑う人が周りにいないからでしょう。チャレンジは素晴らしいことで、ミスしても笑って何事もなかったかのように振る舞い、周りは「ナイストライ」と声をかけます。とても居心地の良い環境だと思います。日本人は、ミスをしたくない、ミスをすると非難されてしまうという思考が働きがちですが、正反対です。スポーツや授業に参加する上でトライすることは非常に大事なので、日本でもこういった風潮になればいいなと個人的には思います。

このように、何から何まで文化が異なるので、生活そのものが人生勉強になります。毎日のように発見や驚きがあり、人生観がどんどんと変化していくのが感じ取れてとても幸せです。

こちらに来て4回目の週末、シアトルのパブリックマーケットセンターへ行きました。ここにはシアトルを代表する観光名所のスターバックス1号店とガムウォールがあります。ご存知の方も多いと思いますがスターバックス1号店は創業当時のままのロゴで、ギリシャ神話に登場する「セイレーン」と呼ばれる2つの尾を持つ人魚の全身が描かれ、限定グッズを求めて観光客で賑わっています。1号店で飲むコーヒーは一味違いました。といっても普段スターバックスをあまり利用しない私は本当に味が違うのかは定かではありません(中央大学のキャンパス内にもスタバがあります)。看板の船の中に小さくロゴがあります。意外とここの写真を撮っている人は少なかったですが、1号店に来た証です。

一方のガムウォールはカラフルで綺麗ですが、そのガムの数にはゾッとしました。それもそのはずで観光客がガムウォールにガムを足して行くので、日ごとに増えていくわけです。この他にも有名なPike Place Chowderというお店のクラムチャウダーを食べに行きました。このお店にも行列ができていましたが、とても美味しく並んだ甲斐がありました。

シアトルは港町で新鮮な魚介が取れるので、パブリックマーケットやその周辺には多くの海鮮料理屋さんが立ち並んでいます。特に有名なのはカニとサーモンで、先程話したクラムチャウダーも普通の味に加えカニ&オイスターとサーモンの種類がありました。シアトルの港で水揚げされた魚介が多く使われるクラムチャウダー。地域ナンバーワンを何度も受賞しています。

その後、シアトルのシンボルマークとも言えるスペースニードルを見てきました。184メートルという高さを知らずに行ったため小さく感じましたが、背景になるところにビルがないので写真を撮ると白い塔が青空に生えてとても美しいです。デザインも独特で、とても近未来的です。このタワーは「21世紀」がテーマだった1962年に開催されたシアトル万博のために作られたのもで、近くには科学博物館や現代的なデザインの建物が並んでいます。ダウンタウンから歩くには少し遠いですがモノレールやバスが通っているので行きやすいです。

 

ついでに現在工事中のキーアリーナも見てきました。このアリーナは2021-22シーズンからNHLに参入するチームのホームアリーナです。まだ外装工事も終わっていない状況でしたが、数年後の姿を想像するだけでとてもわくわくしました。古いキーアリーナを見られるのは今だけ。滞在中にチーム名やロゴが発表されることを期待しています。

そしてそして、待望のMLBのシアトル・マリナーズの試合を見に行きました! 人生初のメジャー観戦で興奮しまくり、あっという間に時間が過ぎてしまいました。

まず球場が近づくにつれボルテージが上がっていきます。ダウンタウン方面から歩いて行くと一番目のつくところにイチロー選手の写真があり、どれほど偉大だったのか瞬時にわかりました。

テンションが上がった状態で球場にたどり着いたときに、プチ・ハプニング! 友達の1人がチケットのバーコードが無効と言われてしまい、会場に入れないと言われてしまったのです。それでも、数分後にようやく入場することができ、まさかの事態を乗り切ることができました。

中に入るとテンションは最高潮。まず目の前に現れたのはブルペンです。私がそこを通った時には誰も練習していませんでしたが、本当に観客の目の前なので、実際に練習していたらピッチャーの球の速さに驚くことは間違いありません。私たちは試合開始の1時間半前に入場しましたが、2時間前から球場に入れるようです。投球練習をしていない時間は、警備員が落ちているボールを子供にプレゼントして、その場を沸かせていました。

次に行ったのは相手チームのベンチの近くです。大谷選手が見たかったのでエンジェルス戦を選んだだけに、ここはぜひとも大谷選手のサインをもらいたかったのですが、大谷選手は現れず、他の選手がサインに応じていました。

そうこうしているうちに試合が始まっていました。というのも、試合開始に気づかないくらい、観客席裏のグルメショップやグッズショップが充実していたのです。有名なホットドッグやチーズたっぷりのナチョスを始め、アルコール類や子供向けの綿菓子、有名な台湾料理の鼎泰豐(ディンタイフォン)までバリエーション豊富です。グッズショップには大谷選手のユニフォームが販売されていました。マリナーズ以外のグッズはおそらく大谷選手のユニフォームだけだったと思います。完全に日本人観光客向けですね(笑)。

会場コンコースではオークションも行われていました。実際に選手が使ったユニフォームやボールなどに直筆のサインが描かれて売られています。さすがアメリカ、なんでもお金に換えてしまいます。イニング間も、観客を楽しまるための工夫がありました。帽子の中にボールを隠して当てるゲームやボートレースなど、観客が予想して大いに盛り上がる仕掛けがとても多かったです。

気付かれた方もいらっしゃると思いますが、ここまで試合については何も触れていません。もちろん世界一のリーグだけあって選手のプレーのレベルはとても高く、リリーフで登板したピッチャーは99マイル(159キロ)の速球を投げるなど興奮する内容でしたし、ホッケー選手からすると、ホームランが出た時のホーンにはしびれるものがありました。ただ、印象に残っているのは試合内容ではなく、その空間自体を存分に楽しませてもらったことです。一緒に行った友達が発した「テーマパークみたい」という言葉が物語るように、普段の生活では味わえない興奮がありました。場内には大魔神の写真も。横浜育ちでベイ好きの私も、これには驚きました。

このビジョンは40インチのテレビが2100個分の大きさで、とても大きく細かい字まではっきり読めます。ちなみに試合は3対6でエンジェルスの勝利で、大谷選手は前日の試合でホームランを打ったものの、この試合ではノーヒットでした。リーグ最下位のマリナーズはこの日も勝てる気配が感じられませんでしたが、心の底から楽しく、また行きたいと思える最高の5時間でした。

語学の勉強以外にも、こんな感じで楽しく過ごすことができています。現地生活に慣れたことで、これからは週末を充実させていけたらと思っていますので、更新を楽しみにしていただけたら幸いです。またお会いしましょう!

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