アジアリーグのレギュラーリーグは、すでにサハリン、ハルラ、王子のプレーオフ進出が確定、残り1つのイスをめぐっての争いになっている。2月2日は、試合前の時点で2位のハルラと、5位につけているデミョンがコヤンで対戦。国内大会でも対戦して互いを知り尽くしている両チームだけに、守りを主眼に置くゲーム運びで、最少得点で勝敗が決した。

両チームを通じての唯一の得点は、第2ピリオド2分。PPを得たデミョンが、至近距離からのシュートでハルラGKマット・ダルトンにヒザを着かせ、ばっくり空いたネット左側にFWイ・ジョンミンがリバウンドを突き刺した。外からも、内からも、力強いシュートを連発する文字通りの「パワープレー」。先制されたハルラは、以降、何度も敵陣を脅かし、しかしデミョンは最後の一線を破らせなかった。これでデミョンは暫定4位に順位を上げた。

この試合に懸けるものは、言うまでもなくデミョンのほうが大きかった。では、ハルラのモチベーションが低かったかといえば、そうとは感じられなかった。ただ、デミョンは先制ゴール以降、明らかに守りにプライオリティを置き、Oゾーンにダンプしても必要以上にチェイスせず、パックの奪い所をニュートラルとDゾーンに設定した。ハルラとすれば、攻めても、攻めても得点にならず、時間の経過とともにストレスを蓄積していった。

いつも韓国で、日本のチームを相手にアニャンで戦うハルラを見続けてきた目には、この日の戦い方は新鮮だった。監督のパトリック・マルチネツは、長くチェコの名門、スパルタ・プラハのFWとして活躍したが、この日のハルラは、まさにチェコの国内リーグでビジターがホームを相手にする試合運びだったからだ。ヨーロッパのサッカーにも通じることだが、ビジターチームが全体的に引き気味になり、少ない得点で引き分け以上を狙う戦術。この日はデミョンに先制されたことで、ハルラも2ピリ以降は積極的にゴールを狙いにいったが、ハルラ、デミョンともに、外国人監督が描いたプランを選手が遂行する、今のチームの特徴を感じることができた。

スタンドには、684人のアテンダンス。コヤン開催の試合はいつも、実質100200人程度であることを考えると、かなり多かった。当初、この試合はモクトンで開催される予定だったことを勘案すれば、健闘ぶりはより光る。普段は日本チームとの試合でコヤンに来ることがほとんどなので、いつも「お客さんが少ないなあ」と感じてきたが、このリンクでは2015年4月の世界選手権以来の熱気を感じることができた。

国際リーグの意義に疑問を抱くつもりはないが、国内同士の対戦は、多角度において熱を生み出す。戦術面で、そしてスタンド風景においても、いろいろなことを考えさせられる試合だった。

試合終了まで1秒というところで笛が鳴り、しかし両チームが出てきて握手を始める(この日は最終6回戦)。ヨーロッパのリーグなら審判も流して終了にしてしまうケースだが、1秒を消化するために、いったん控室に戻ったハルラの選手を呼び戻してフェイスオフ、きちんと時計を「0」にした。アジアリーグは勤勉です。

試合後に行われたデミョン選手のサイン会には、子ども、女性を中心に長い列ができた。スタッフによると「サイン会は週末だけ」とのことだが、だんだんとファンが定着してきた。

ハルラのファンサービスはリーグでも1,2を争う。試合前、シロクマさんの口から選手が入場するのだが、短時間で空気を入れ、すぐに抜かないといけないのでスタッフは大変(撮影は1月19日、アニャン)。

韓国のスポーツに欠かせないのがチア。各々で事務所に所属し、いろいろなスポーツチームの応援を掛け持ちしている人が多い。写真はハルラのチア(1月19日、アニャンで撮影)。

元のページへもどる