いつもと違う「秋リーグ」が始まった。例年よりも1カ月半遅く、1017日に開幕した関東大学リーグ戦。2日目の18日には、トップカテゴリーであるディビジョンⅠ・グループA(1部リーグA)がスタート。部内でコロナ罹患者が出た早稲田は残念ながらこの日は欠場したが、前年度トップ4の明治、中央、東洋がそれぞれ1勝目を挙げ、年間唯一のタイトルに向けて走り出した。

会場内の空気も例年とは違い、スタンドの一角に青空(正確にいえばインドアなので空ではないが)控室のスペースが設けられ、普段はお目にかかれないミーティングやチーム内のやり取りが見られるのは、なかなか興味深かった。

この日の第4試合は東洋-法政、昨年12月の釧路インカレ決勝の再現だ。インカレは6-3で東洋、約10カ月ぶりの対戦は、やはり6-2で東洋の勝利で終わった。

東洋は25分までに3-0、しかし法政も37分に1点を返し、2点差で第2ピリオドを終了。ところが3ピリに入ると、法政に反則が相次ぐ。48分、+2の場面を得た東洋は、文字通り「パワープレー」らしい大胆なパス交換からDF武部太輝のミドルシュートで4点目。54分にも+2のアドバンテージを生かし、FW清水怜が「らしい」ハンドリングで5点目を決め、勝利を決定づけた。東洋の開幕ゴーリーは1年生の佐藤永基。白樺学園高1年時から代表に名を連ねた実力通り、落ち着きのあるゴールテンディングを見せた。

昨シーズンは、春の秩父宮杯、インカレと「2冠」の東洋。鈴木貴人監督は、「今日の試合に点数をつけるとすれば6570点でしょうか。立ち上がりはバタついたし、まだウチのプレースピードを生かし切れていません。ただ、今日が最初の試合なので、ここから上げていけばいいと思います」。GK佐藤は「試合は久しぶりで、最初は少しバタバタしてしまいました。1失点目はリバウンドを出してしまったのが失点につながったんですが、それ以降は失点を引きずらずに守ることができた。2失点以外は、一発目はすべて止められたので、そこもよかったと思います」と心地よさそうにデビュー戦を振り返った。

対する法政は、9月6日に合宿所を再開し、東大和で練習を重ねてきたが、実戦は9月30日の埼玉栄高との練習試合(スコアは1-1)のみ。試合を見ていると、スコアリングのパターンとシュートの精度、そして「勝ち試合」にもっていくまでの流れをつくることに関して、あと少し時間(実戦経験)が必要のようだ。

法政の今シーズンのキャプテンは、中島康渡。ゴーリーとしてチームを支え続けてきたが、早いもので最終学年になった。「今日は3ピリに反則で自滅した感じで、それも含めて、まだ試合勘が足りないですね。東洋はプレースピードがあって、ロー、ハイと揺さぶってきた。対応が難しかったです」。今シーズンは「法政を選んでよかったと1年生が思ってくれるような風通しのいいチーム」を目指してきたそうで、限られた時間でチームがどのように成長していくのか、楽しみではある。

さて、無観客となる今季はそのぶん取材範囲を広げ、これまで取り上げる機会のなかったチームの記事もと考えていたが、私の取材願が事務局に届いていなかったとの理由で、1024日以降、アリーナ内への立ち入りができなくなった。同じタイミングで申し込んだ東京ブルーズ・プロデューサーの森健城氏の取材申請は受理していただけたので、可能な範囲で、これからも現場の空気を届けていきたい。

最後になるが、東洋・鈴木監督、法政・中島キャプテンともに、欠場した早稲田をとても心配していた。早稲田は18日の日大戦、そして25日の法政戦がともに不戦敗扱いになったが、コロナに関しては、誰が、どのチームが悪いというわけではなく、誰にとっても「明日は我が身」だ。1週間でも早くエンジのユニフォームが戻ってくることを、氷上の仲間みんなが待っていることを伝えておきたい。

(アイススポーツジャパン代表 山口真一)

元のページへもどる